ジイの独り言

2016年10月5日up

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じいのひとりごと

あ・い・さ・つ

 異民族が混在する社会こそ挨拶が重要。
「それは 自ら『私は怪しいものではありません』とアピールし お互いの警戒心を無くすに重要な行為だ」と聞いて強く感銘したことがある。
 異民族との接触のあまりなかった日本では 「礼儀」という形式的なことが多いようだが 近年国際化しつつあることはもちろんのこと 同じ日本人であっても簡単に信じられない社会になりつつある現代 改めて「挨拶」の重要性が注目されている。


 街の様子を眺めてみると 道で交わされる挨拶のほとんどが 既に知りあっている人通しであることが多い。お互いの警戒心を無くすはずの挨拶は 今もなお 同民族の形式的姿であるようにみえる。


 朝昼夕方と 小さなチワワを散歩させるお爺さんがいた。可愛いチワワとは似ても似つかないちょっと怖い顔で何時もムッツリ 真っ直ぐ前を見て歩く斜め後ろをお爺さんの顔をうかがうこともなくやはり真っ直ぐ前を見て早足で歩くチワワ。
 そんなお爺さんに お母さんの後を早足で追い歩く3・4歳の女の子がよく出くわした。女の子はチワワに興味があったのか すれ違う度にニッコリしたが お爺さんは その子を気にもせずムッツリ通り過ぎた。
 何度かそんな日が続いたある日 女の子は手を挙げて「こんにちは」と声をかけた。お爺さんは相変わらずムッツリだったが ちらっと女の子を見た。そして次に遇った時 女の子はまた「こんにちは」といつもより元気に声をかけた。するとお爺さんはニッコリして立ち止まり折り紙の鶴を黙って女の子に渡した。


 私も そのお爺さんに一方的に挨拶をしていた。しばらく何の反応もなかったが 最近になって私の「こんにちは」に対し 何時もかぶっている白いキャップを脱ぐようになった。相変わらず笑顔はまだ見ていない。


 高齢者の目立つ地域社会、寂しいはずの高齢者だが何故か自ら声をかけることがない(特にお爺さん)。
この社会を変えるのは子どもたちかもしれない。

著者プロフィール

すだジイ

独り言の主すだジイ

多彩な時代を生きてきた人生経験豊かなジイ。 そんなジイにだから見える景色がある。 忙しく日々を過ごす中で見落としがちな情景。 そこにはたくさんのストーリーがつまっている。 このコラムで綴るのは「街のスケッチ」。 それを通じて何かを感じていただければ幸いです。
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